2014.02.20 Thu
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アルツハイマー病予防に欠かせない!? 良質な睡眠との関係

アルツハイマー病予防に欠かせない!? 良質な睡眠との関係

 

「日本人は働き過ぎだ」という評価に、実感はありますか?

経済協力開発機構(OECD)が2011年に報告したOECD加盟国国民の時間の使い方に関する調査では、調査対象の30か国中、日本人の平均睡眠時間が最下位でした。7時間14分。長いと感じるか短いと感じるかは人それぞれですが、国単位でみると短いようです。

睡眠時間の短さとある病気の関連性が、米・ジョンズ・ホプキンス大学の研究で発表されています。病名は「アルツハイマー病」。近年話題になることも多い、日常生活に支障を来す認知障害です。国際アルツハイマー協会によれば、アジア地域では今後20年で患者数117%増加が予測されています。

今回は「まだまだ大丈夫でしょ」と突っぱねるその前に、ぜひ知っておいていただきたい、睡眠とアルツハイマーの関連性のお話です。

 

アルツハイマーの原因とされる「アミロイドβ」と睡眠の関係
睡眠中の脳内では、記憶の整理をはじめとして人間の体にとって必要不可欠な働きが行われています。その中でも今回のテーマに関連するのが「老廃物の排出」です。ほかの器官同様、脳にも老廃物が溜まり、それを排出する機能が働きます。具体的には脳の脊髄液が脳の組織を循環することで排出されるのですが、睡眠中の脳細胞が起きている時の60%にまで収縮するため、脳脊髄液が循環するスピードも大幅に上がるのです。米・科学雑誌「サイエンス」で発表されたこのメカニズムは、脳と睡眠というテーマで大いに語られ、注目を集めましたが、アルツハイマーの研究者たちからも期待の声が上がりました。というのも、この動きで排出される老廃物のひとつに、アルツハイマーの原因ともいわれている「アミロイドβ」と呼ばれるたんぱく質も含まれています。

実際にマウスを使った実験では、睡眠不足のマウスでは学習能力や決断力が鈍くなるとの結果が報告されています。まだまだ解明すべき課題は少なくありませんが、睡眠時のアミロイドβの排出量が増えること、睡眠不足下の脳の機能低下から考えると、アルツハイマー予防への効果を期待せずにはいられませんね。

 

睡眠で身体を休ませ、脳を活性化させよう
私たちは、休息のために睡眠を取ります。なんとなく、頭と身体を休ませるために……と思い込んでいますが、先の老廃物の排出機能や、記憶を整理する働きなど、睡眠中の頭≒脳は活発に動いています。とはいえ忙しいビジネスマンにとって睡眠時間を多く取るのは至難の業。将来のために今できることは?

ひとつは昼寝。欧米では15~20分の仮眠をパワーナップと呼び、職場でもお昼休みにとるよう奨励しているケースもあります。その目的は業務効率の改善で、たしかに午後の眠気を抱えたまま仕事するよりは効果も高そうです。周囲の目を気にせずに、トライしてみるのもいいでしょう。

もうひとつは睡眠の質を意識すること。人間の体内時計は朝日を浴びることで調整されます。眠気を誘うホルモンであるメラトニンは、暗闇に近い環境で生成されます。本来人間に備わった睡眠に関する生理的な機能を活かすためにも、時間外に業務をこなすらならば深夜ではなく早朝を選ぶ、遅くなったとしても朝日とともに早く起きる、基本に立ち返ることが大切です。

 


 

まだまだ解明すべき課題の多いアルツハイマーですが、睡眠との関係性は間違いなさそうです。ビジネスマンにとって睡眠時間を削ってまで出したい成果も当然あるでしょうが、今から将来のことを考えることも大切なこと。少し睡眠環境をみなおしてみましょう。ひょっとすると、最近気になり始めた物忘れも落ち着いてくるかもしれませんよ。

 

参考:

New Research on Understanding Alzheimer’s

Is Alzheimer’s Caused by Contagious Proteins?

Study Shows Alzheimer’s Protein May Not Spread like a Virus

Two Studies Find Promising New Ways to Detect Alzheimer’s Earlier

国際アルツハイマー病協会 世界アルツハイマーレポート

How Little Sleep Can You Get Away With?

 

Photo by Thinkstock/Getty Images 

 

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