2013.05.02 Thu
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愛情は恐怖に打ち克つ!? トラウマのメカニズムとその対処法

愛情は恐怖に打ち克つ!? トラウマのメカニズムとその対処法

 

「現実の恐怖は心に描く恐怖ほど怖くない」とは、シェークスピアの戯曲“マクベス”に登場する格言ですが、恐怖に対する私達の脳(心)のメカニズムは今も昔も変わりません。恐怖に直面した時、脳がどのように機能するのかを紹介します。

 

恐怖に対する脳の反応メカニズム
人が恐怖心を覚える時、脳は情報を処理するプロセスを変更し、目の前の恐怖への対処に全機能を集中させようとします。そのため、論理的・抽象的な思考をする働きが著しく低下し、冷静な判断能力が失われてしまいます。恐怖を目の前にパニック状態に……といった経験は皆さんもお持ちではないでしょうか。

このような反応メカニズムのルーツは、私達の先祖にまで遡ります。ヒトがまだ狩猟生活を営んでいた時代には、ライオンやヘビのような外敵からの攻撃に対して的確に行動する必要がありました。そのため、外敵に襲われるかもしれないという“恐怖”に対し、脳が深く考えずに素早く反応する能力を進化させていったのです。

“トラウマ”とその解決策
“恐怖”に対する脳の反応が私たちの生活に支障をきたす原因は、今そこにある恐怖だけではありません。何かのきっかけにより過去の恐怖体験の記憶が呼び起こされることで、恐怖への脳の反応が再現されてしまうことがあります。一般的に“トラウマ”という言葉で知られる精神障害(心的外傷後ストレス障害)は、重度の恐怖体験によって心に深い傷を負った場合、その心の傷が癒えるどころか脳内で増幅されることで発症する可能性があります。

このような恐怖への後遺症を避けるには、どうすればよいのでしょうか。重度の恐怖体験があった場合、すぐに眠りにつこうとしてはいけません。熟睡するのが困難なばかりか、かえって恐怖の記憶を強固なものにしてしまうからです。恐怖体験の直後はあえて眠ろうとせず、親しい友人や家族と心の交流を持つことで、その後にストレス障害が発達するリスクを大幅に減少させることができます。最近では、より即効性の高い治療法として、オキシトシン(愛情や親子の結びつきと関連したホルモン)による投薬治療の道も模索されています。恐怖心を克服するのは、親しい人からの愛情であると言えそうですね。

 

狩猟生活をしていた頃のように天敵を意識する日々ではありませんが、自然災害や交通事故、犯罪など、現代に生きる私たちにも遭遇する可能性のある恐怖が少なからず存在します。友人や家族とすぐに相談できる関係性を、日頃から築いておくことが救いになるかもしれません。

 

 

参考:
How Terror Hijacks the Brain

 

Photo by Thinkstock/Getty Images

 

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