2016.08.31 Wed
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男にも更年期障害があるって本当? 男性外来にいってみたら心が洗われた話(1/1ページ)

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メンズホロスに寄稿しているライターのOです。アラフォーです。近ごろ疲れやすく、夜の8時をまわると無性に眠くなるなど、20代の頃と比べて踏ん張りが利かなくなっている気がしていました。プライベートでも趣味に打ち込む気力が減退し、奥さんの何気ないひと言にイラッとすることが多くなっているような……。

これまで“慢性的な疲労”と自己判断して野放しにしていたのですが、ある時、同年代の同業者から「それって更年期障害かも」と言われ、心がざわつきだしたのが事のはじまり。

更年期障害って、女性の疾患じゃないの?」
「男の更年期障害って、どんな症状?」

予期せぬ可能性が立ち上がりモヤモヤが募る日々。半信半疑でインターネットで調べてみたところ、男性更年期障害で悩んでいる人は少なくない様子。しかも書かれている症状をチェックすると、結構自分に当てはまっているではありませんか!

というワケで、さっそく男性外来を設置している池岡クリニックさんで診断を受けてみることに。

果たして結果はいかに?!

 

奥村さんプロフィール用 (1)

ライターO

40代半ばに差しかかり、体力低下と慢性的な疲労を実感する今日この頃。夫婦関係は良好であるものの、妻の何気ないひと言に腹を立てることが増える。知人から「男性更年期障害かも」と言われ、動揺を隠せず。

 

監修:池岡クリニック
内科・循環器内科・小児科の診察を行うほか、男性外来をはじめとする専門外来やデイサービスなど、幅広い医療・介護活動を展開。院長の池岡先生は内科と循環器の専門医であると共に、日本抗加齢医学会の専門医で男性更年期障害のスペシャリスト。クリニックは日本で26カ所しかない抗加齢医学会認定医療施設。大阪市城東区関目1-18-13
電話:06-6931-6665
メール:info@ikeoka.net
WEBサイト:http://ikeoka.net/

 

 


 

おさえておきたい、男性更年期障害の基礎知識

男性更年期障害とは、男性ホルモン「テストステロン」が減少することで、身体的・精神的な症状を引き起こす疾患です。このテストステロンの分泌量、20代をピークとして加齢で減少するのは仕方ない気もしますが、なんと生活習慣によっても減少するとのウワサ。日頃の不摂生に心当たりがある筆者としては、ますます不安になるワケで……。

症状としては、以下のようなものが挙げられます。

 

<身体的な症状>
・疲労感
・不眠
・筋力低下
・発汗<精神的な症状>
・活力減退
・不安感
・記憶力の低下<性に関する症状>
・性欲の低下
・ED(勃起障害)

 

また、最近の研究ではテストステロン値が低いと、うつ病になりやすくなるというレポートが提出されているほか、内臓脂肪も増えやすくなるそうです。

女性の更年期障害は閉経という大きな身体的変化が影響し、症状も知られているので自覚しやすいのですが、男性の場合は世間の認知度が低いうえ、体質や生活要因で症状に差があるそうで、その全貌は謎のベールに包まれています。

いずれにしろ、性急な自己判断は重病のもと。モヤモヤとした気持ちを鎮めるためにも、ここはやはり専門家の意見を聞きに行きましょう。

 

 

男性外来を体験!
innai

訪れた池岡クリニックさんは、木や緑をあしらったやわらかい雰囲気で、心なしか緊張も和らぎます。受付のスタッフさんに男性外来を予約していたことを告げると、手渡されたのは問診票。問診票には、身体面とメンタル面、性に関する質問がおよそ20項目書かれています。

「汗をよくかく」
「睡眠の欲求が強く、しばしば疲労感がある」
「自分のピークは過ぎたと感じる」
「あごひげの伸びが遅くなってきた」

それぞれ「ない」「軽度」「中程度」「重度」「極めて重度」の5段階で答える形式。椅子に座り、じっくりと問診票に記入していきます。質問自体はシンプルなものの、自分がどの程度なのか悩んだり、男としてのつまらない見栄がはたらいたりして、なかなかペンが進まない……。「せっかくお医者さんに診てもらうのにウソをついてどうする」、そう自分に言い聞かせ、できる限り正直に回答しました。

5分ほどで回答終了。中にはデリケートな質問もあり、問診票を女性のスタッフさんに渡すのはちょっと恥ずかしいなと年がいもなく恥じらいを感じていたら、スタッフさんから「問診票は直接先生に渡してくださいね」と案内され、ひと安心。こういう細やかな心遣い、ありがたいです!

 

 

先生の何気ない会話に導かれ……池岡先生

つづいて診察室で池岡先生の問診です。「こんにちは!」と笑顔で現れた先生から、どんな症状で悩んでいるのか、仕事や食生活についてなど、さまざまな質問をされます。

 

先生アイコン

 

特に何が一番気になりますか?

 

 

奥村さん_困った顔

 

イライラですね……

 

 

先生アイコン

 

何に一番イライラしますか?

 

 

奥村さん_困った顔

 

仕事はそうでもないんですが、主に家庭で。特に奥さんの何気ない言葉でカッとなります。

 

 

先生アイコン

 

それは……家庭に問題が(あるのでは笑)

 

 

 

奥村さん_困った顔

 

いや、基本的に良好なんですよ! でもふとしたことでカッとする時があって、あとで「なんでこんなことにカッとしたんだろう」って……。

 

 

先生アイコン

 

なるほど。ほかに目立った悩みはありますか?

 

 

 

奥村さん_困った顔

 

そのほかには、「自分の人生、下り坂になってるな」と、もう人生半分過ぎたんで、そんな気持ちになることはあります。

 

 

先生アイコン

 

40代半ばなんてなんてまだまだですよ〜。そりゃ20代の頃と比べたらいろいろ変わりますよね……

 

会話中2

時に笑いをはさみつつ、時に励ましてもらいながら、仕事のこと、趣味のこと、運動のことにも話は及びます。10分ほどのヒアリングを終え、いよいよ先生から診察結果が告げられます。

 

奥村さんプロフィール用 (1)

 

それで先生(ゴクリ)、私の診察結果は如何でしょう?

 

 

先生アイコン

 

お話を聞く感じでは、特に心配するほどではなく、ほぼ年齢相応ではないかと思います。奥さんにイライラしてカッとなるというのも、そんな男性は……いっぱい居ると思います(笑)

 

奥村さんガッツポーズ (1)

 

……(ガッツポーズ!)

 

いやぁ、正直、かなりホッとしました。
自分が男性更年期障害ではないという事実がわかって安心したのはもちろんですが、いままで人に言えなかった葛藤や悩みまでも先生に打ち明けることで、心がすっきり洗われたような感覚に。一般的に、男性は女性に比べて悩み事を相談するというのが苦手だといわれますよね。こうやってじっくりと話を聞いてもらえる機会は貴重なのかもしれません。

「疑いなし」の人はこのステップで終了することもありますが、問診票と診察の結果「疑いあり」と考えられる場合は、血中の男性ホルモン量、つまりテストステロン値を測る検査を行い、治療すべきか否かを相談して決めていくことになるそうです。このあとどのような検査や治療を行うのか、先生にお聞きしました。

 

 

検査から診断までの流れカウンセリング中

検査ではまず男性ホルモンであるテストステロンを測定します。テストステロンが一番高い午前中早くの採血で、活性の高い遊離(フリー)型テストステロンの血中値を測り、数値が11.8pg/ml以下なら「やや低い」、8.5pg/ml以下であれば「明らかに体内の男性ホルモンの値が低い」ということに。その後は患者さんのお悩み度合いに合わせて、治療を行うかどうかを相談します。

テストステロンの検査だけであれば保健適用となり、費用もそれ程かからないのですが、池岡クリニックさんではDHEAというホルモンや成長ホルモン、コルチゾールというストレスホルモンなども測る検査プランを推奨されています。というのも、テストステロンはストレスがあったらすぐ下がる、ちょっと上司に怒られたら下がる、ほめられたら上がるなど、非常に変動しやすい物質。さらに、頭に腫瘍ができているなど、ほかの病気でテストステロン値が低下している可能性も考えられるため、さまざまなデータから多角的に診察するのがベストなのです。

男性更年期障害のリスクが高くなる50代前後の男性は総じて仕事や家庭の悩みが深く、慢性的なストレス過多もザラ。加えて男性更年期障害の患者さんに最も多いのは、やる気の減退やうつ症状、集中力の低下など、メンタル面の症状です。テストステロンは性機能を司るホルモンと思われがちですが、その実、肉体の健康やメンタルにも深く関係する物質のため、精神的な悩みからくるうつ症状などとの区別がつきづらく、診断が難しいのです。

よって男性更年期障害の診断には、検査データがすべてではなく、診察の過程でこぼれ出た患者さんのちょっとした身の上話なども重要なファクターとして扱います。突き詰めてみれば、実は家庭環境からくる精神的な不調だった……ということもあるので、よく対話して、何が本当の原因なのかをじっくりと追求していきます。

 

 

一般的な治療方法は、重度にあわせた投薬奥村さんナメ

男性更年期障害の可能性が濃厚で、かつ本人も日常生活で支障が出て困っている、といった場合には、投薬などでテストステロンを上げます。注射と塗り薬の2通りがあり、特に症状が重い場合は注射、症状が軽く緩やかな改善を望む場合は塗り薬が処方されます。

投薬によってテストステロンが上がると、メンタル面で大きな変化が見られます。たとえばそれまで穏やかだった男性が、注射後には好戦的・肉食系になるというか、時には人格までも変わるレベルで前向きになる方もいるとか。時間とともに薬の効果は薄れていきますが、その間テストステロンを増加させるような生活習慣を前向きに実践するうちに症状が緩和され、薬が切れたあともそのまま治ってしまう人が半分程度。治療期間としてはだいたい3ヵ月で、それでも治らない人は、治療を継続するか別の原因があるのでは、という判断になります。

薬によって物理的にホルモン値を上げる事に抵抗を覚える人はいるでしょうが、現代医学では日進月歩で薬が開発されています。医院から慎重に処方されるものならば、そのメリットを信じて、もっとポピュラーに使ってみてもいいのでは? というのは池岡先生からの提案。前述の通りメンタルに効くので、大事なプレゼンの前や、ココぞ! という時に決めて塗るのもいいとか。しかしネット通販などで売っている薬は信頼性が低いので、本当にやめた方がいいそうです。

 

 

軽度なら生活指導で様子見

症状が深刻でない場合、投薬を望まれない場合は生活習慣の改善を指導します。これは罹患していない人にとっても予防策となるものですので、以下に簡単に紹介します。

筋トレ
池岡先生曰く、筋トレをすることでテストステロン値が上昇するほか、脳の活性化やストレス解消にもつながるため、症状改善が期待できるとのこと。男性更年期障害に限らず、筋トレはさまざまな健康問題に対して有効とのことで、池岡クリニックには付属のジムまであるほどです。テストステロンの増加をねらうなら、特に肩や腕の上肢を鍛えるハードなプログラムが効果的なのだとか。

趣味など人生の楽しみを見つける
ワクワクに満ちた、楽しい生活をしていたら男性ホルモンは自然と上がるのだそうです。そうはいっても、生活環境はなかなか変えられない……そんな嘆きも聞こえてきそうですが、楽しむことを諦めて惰性のままに生きていないか、時には人生を振り返ってみることも必要でしょう。男性更年期障害の予防ついでに、人生を充実させることができれば一石二鳥。その気になればできることはあるハズです。

肥満の改善
中年の場合、肥満になるとテストステロンが減少します。そして、中年の肥満の多くはアルコールが原因。50〜60代で男性更年期障害のリスクが上がってくるのは、多くの人が陥りがちな、こういった生活習慣が関係しています。食事は適度な量であれば好きなものを食べてOKですが、つい杯を重ねてしまうアルコールはほどほどに。「アルコールよりもっと楽しいものを見つける努力も必要なのでは?」という耳の痛いご意見もいただきました。

 

 

若い人でも要注意 20〜30代でも増えている受診者

会話の中で、興味深いお話を聞きました。最近、男性更年期障害に限らず、自分の男性ホルモンに自信をなくして来院する人は50代以上の人だけでなく、働き盛りの30代〜40代の人も少なくないそうです。中には20代の人も男性外来を受けにくるのだとか。

池岡先生が行った調査では、草食系男子(外見は細身、やさしい印象で、女性に対して積極的でないタイプ)と思われる男性21名(平均年齢30.8歳)のテストステロンを測定したところ、約半数にあたる10名が11.8pg/ml以下と、やや低い結果に。池岡先生はこれをまとめて学会で発表しました。

この「若い男性のテストステロンが減っている」という現象は世界的に見られ、特に先進国で顕著に表れているそうです。要因は「女性ホルモン作用をもつ環境ホルモンの影響では」「テストステロン=闘争のホルモン。昔にくらべて現代の若者は闘争する必要がないのでは」など、さまざまに推測されており、今後の解明が待たれるところです。

 

 

男性外来訪問を終えて

来院前の葛藤はありましたが、男性更年期障害の疑いは晴れ、先生に日々の悩みなども聞いていただいて、結果的に心洗われた今回の男性外来訪問。予防を心がけようという意識が芽生えたことも大きな収穫です。この心の余裕があれば、しばらくは奥さんのひと言にイラッときても、ひと呼吸おいて感情を抑えられそうな気がします!

「何となく体調がすぐれない」「気分がふさぎ気味」という状態が続くようであれば、日本抗加齢医学会が認定する医療施設をはじめ、男性外来を実施している医療施設に相談してみるのも良いでしょう。思っているより敷居も低く、自分の今の状態が分かるのでおすすめです。

 

 

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