2015.08.19 Wed
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禁煙、ダイエット……節制が続かない理由は? 煩悩との付き合い方を学ぶ(4/5ページ)

煩悩に惑わされないための、異なるアプローチ

煩悩に惑わされないための、異なるアプローチ

———そうはいっても煩悩にまかせて不節制が続くと、不健康になってしまいます。いったいどうすればいいのでしょうか?

仏教的な解釈で言うと、煩悩を消したりコントロールしたりすることはできません。まず「煩悩を消したりコントロールしたりすることで、簡単に問題を解決したい」という甘い考えは捨てましょう。

 

その上で「不節制を重ねてしまう自分の行動を修正する」ためにできることがないわけではありません。それは、生き方全体を見つめ直すことですから、そう容易なことではありませんよ。

 

当センターに修行で訪れた人は共同で修行生活を送りますが、経験さえすればすべての人が変われて、人生がうまくいくようになる、というものではないのです。修行中は規則正しい生活を送れたとしても、それはセンターにいる間だけの一過性のもの。日常に戻ればまたもとの生活に戻ってしまうことがほとんどでしょう。

 

行動を修正するためにまず大事なことは、たとえば「食べたい」「なまけたい」という気持ちがなぜ起こってくるのか、その原点を解き明かすこと。臨床心理的にいえば、行動や感情など、自分の身に起こることにはすべて意味があるのです。

 

会社で思い通りにいかないことが多く欲求不満である、そのストレスに押しつぶされないための防衛本能として、なにか自分のやりたいようにやる=食べるという行動で欲求を満している、という場合もありえます。食べることをやめれば痩せるかもしれませんが、もしそうすれば心のバランスを崩してしまうかもしれません。

 

つまり、「やめる」ことだけにフォーカスするのではなく、「食べたい」という感情の本質は何なのか、というところまで見つめないといけない。本質を知らずして、健やかさを保ちつつなにかを断つところに辿りつくことはできないのです。

 

苦手な得意先を訪問したあとには、必ず大食いしたくなる。大勢での前でのスピーチをしなければならないと思うだけで、強烈にタバコがほしくなる。家族に冷たくされると、SNSをチェックしたくなる。これらは自分の満たされない欲求を、なにかほかの形で守ろうとする人間の防衛本能なのかもしれません。そう考えると、やはり煩悩は必要なものだとも感じます。

節制できる自分になるためにまず行うべきは、「煩悩をコントロールすること」ではなく、「その行動が起こる本質を知ること」。本質に気づいていないから、ストレスがかかるたびに同じことを繰り返してしまう。気づきがないから、行動を抑えることができない。なるほど、「なんとなくやめたい」という感情だけでは、自分の衝動を抑えるほどの動機づけにならないということが理解できました。

 

  

>>>禅センターのプログラムにみる、自宅実践方法

 

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