2014.05.23 Fri
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

OKラインメンタルトレーナー・森川陽太郎さんに聞く 仕事のストレスを解消する10の考え方(1/1ページ)

OKラインメンタルトレーナー・森川陽太郎さんに聞く 仕事のストレスを解消する10の考え方

 

仕事のストレス。多くの仕事はひとりでは完結できませんし、他者とのコミュニケーションの中で行われる以上、ビジネスマンにとってはある意味、永遠のテーマであり、ストレスといかに上手に付き合っていくかが、仕事そのものに影響します。メンズホロスでは、OKラインメンタルトレーナーとして数々のスポーツ選手や企業戦士のメンタル面をサポートしている森川陽太郎さんにお話を聞き、10回にわたって連載してきました。森川さんがはじめにおっしゃった「できるビジネスマン像」と「仕事とストレスの関係」を紹介します。

”仕事でちゃんと自分のパフォーマンスを発揮できている人は「こうじゃなきゃいけない」という感覚があまりなかったりします。自分の価値観で仕事ができていたり、自分に何ができて何ができないのかをちゃんと受け入れられている。でも日本で”常識”とされていることって、自分のことを受け入れられないようにすることが多いんです。自分のことを受け入れるために、常識がすごく邪魔をすることがある。”

”ストレスをなくそうとする人が多い。でもストレスをゼロにすることなんて不可能だと思うんですよね。ストレスをゼロにしようとすること自体が実はストレスになってるっていう。『ああ、まだストレス感じてる』と、ストレスを感じている自分に対して自己否定感を覚えて、またストレスを生み出してる。そうじゃなくて“ストレスはあって当たり前”みたいな感覚でやっていくことが大事かなと。”

まずは「仕事とストレスに関する常識」を見直すこと。それだけで驚くほど、心がラクになれるんです。これまでの連載で語られた、”仕事のストレスの原因になっているかもしれない10の常識”から、逆転の発想術で、「仕事のストレスを解消する10の考え方」を導き出します。「なるほど!」と気づきがあった方はぜひ、リンク先の記事も読んでみてくださいね。

 


 

①ポジティブに物事を考えなくてもいい ①ポジティブに物事を考えなくてもいい

 

 行き過ぎたポジティブシンキングは、結果として問題解決を遠ざけてしまう可能性があります。

”ネガティブな発言や人に対して「そんなこと言うの良くないよ」や「もっと楽しいことを考えていこうよ」と言う人がいますが、そういう人ほど現実逃避をしてしまっているのです。スポーツ選手からも「苦しい思いをすれば結果に返ってくる」「厳しいトレーニングをするほどシーズンで戦える」などと聞きますが果たして本当でしょうか? 苦しい思いが報われることや頑張ったり努力したら報われることはありますが、努力しても報われなかったことだっていっぱいあると思います。ポジティブに物事をとらえようとしすぎると、「次に成功するために失敗したんだ」「この失敗が自分の経験になる」といった具合に、意識の中で失敗を成功にしてしまうのです。”

”どんな人間でも、ずっとポジティブでい続けることは不可能です。やたらポジティブでいる人は、自信のなさの反動で、周りの人にポジティブに見られたかったり、がんばっているように見られたくてそうしてる場合が多々あります。行き過ぎたポジティブは疑ってみることも大事です。”

時にはネガティブな自分を認めることで、現状を打破することもできるはず。
→あなたを苦しめる常識「ポジティブに物事を考えなくてはいけない」を読む

 


 

②嫌いな人のいいところを見つけて好きにならなくてもいい ②嫌いな人のいいところを見つけて好きにならなくてもいい

 

 自分の感情と真逆の行動をとることは物理的に難しく、それゆえにストレスとなってのしかかります。

”周りの人のことをみんな好きでいられるかといえば、それは不可能なことです。人の感情は90%が無意識、生理的なもので支配されていて、意識的にコントロールできるのは3~10%と言われています。誰かのことを好き/嫌いになる感情は無意識の部分で、それを無理矢理好きになろうとしても、90%の無意識の感情を打ち消すのは相当に難しいことです。心理学的にこの状態を”感情と思考の不一致”と呼んでいて当然ストレスは高まります。”

””人のことを嫌いになってはいけない””嫌いな人をつくってはいけない”という常識は、自分が嫌われたくない人たちで形づくられていたりします。もし嫌いな人がいて、その人のことを嫌いであることを受け入れ、行動と切り離せる状態になれば、逆に人に嫌われることを極端に恐れることもなくなるかもしれません。時には人に嫌われる役が回ってくることもあるかもしれませんが、そんな時にもこの考え方でいれば気になることはないハズです。”

たとえ嫌いな相手とのコミュニケーションでも、それを表に出さないことができれば、ステップアップの可能性は大きく広がるでしょう。
→あなたを苦しめる常識「嫌いな人のいいところを見つけて好きになろうとしなくてはいけない」を読む

 


 

③ストレスはなくせない

③ストレスはなくせない

 

 ストレスをなくそうと思った時。代わりの手段を思いついた時。それで本当に解決するか、自問自答が必要です。

”誰でもストレスを抱えているのはツラいので、早くラクになりたいと思うはずです。しかし、これではストレスの原因になっている問題を解決をすることがゴールなのに、ラクになることがゴールになってしまいます。問題や失敗と向き合わないで、ポジティブになることで感じているストレスにフタをしていませんか?その瞬間、突き動かしている感情は「なんとなくラクになりたい」気持ちです。しかし本質的な問題解決がない限り、その場その場のストレスはなくせても、また問題が顕在化したら同じストレスにぶつかります。”

”目の前に現れたストレスは、自分が行っていることの先にあるゴールにたどり着くために必要なことです。なくそうとするのではなくきちんと向き合うことで、ストレスの上手な扱い方が身についていきます。”

「ストレスがない今」を考えるのではなく「ストレスを乗り越えた未来」を想像してみるといいかも。
→あなたを苦しめる常識「ストレスをなくさなくてはいけない」を読む

 


 

④愚痴を言ってもいい

④愚痴を言ってもいい

 

 しっかりと伝わらない愚痴は赤ん坊の泣き声や、怒鳴り散らして支離滅裂になっている状態と変わりません。「感情」が伝わるような愚痴ならば、聞いてもらえるのでは。

”聞く側が聞かされたあとに「で、何!?」と思ってしまうような愚痴は、ただ起きたことを羅列していたり、どうして不満に感じたのかが伝わっていない場合がよくあります。愚痴を言いたくなったら、出来事だけでなくそれでどのような”感情”が生まれたのかをきちんと伝えられれば”共感”してもらえたり、間違っていれば正してくれることもあるはずです。あなたが愚痴を敬遠されていたとしたら、ひょっとすると、感情を伝えることができてない可能性もあります。”

”愚痴を言いたい人は、ただわかってほしい、理解してほしいだけだったりします。無理に前向きにさせたり、相手の問題を解決しようとしたらそれは聞く側にも問題が発生しているのです。「愚痴を言ってはいけない」という常識は、自分を苦しめることもあれば、愚痴を聞いてほしい相手を退けてしまうことでその人自身を知るキッカケを失うことにも繋がります。「愚痴くらい、いつでも聞くよ」という余裕が、コミュニケーションをより深く、良いものにしてくれるのです。”

愚痴を聞く側に立ってみると、自分が愚痴を聞いてもらいたい時、どのように伝えればいいのかが見えてくるかもしれません。
→あなたを苦しめる常識「愚痴を言ってはいけない」を読む

 


 

⑤みんなと仲良くできなくてもいい

⑤みんなと仲良くできなくてもいい

 

 あなたがみんなと仲良くできないように、みんなもみんなと仲良くできるわけではないんです。

”みんなと仲良くしなくてはいけないと思いこむことで、選択することをやめてしまう弊害が起きています。みんなと仲良くすることは一見アクティブに見えるけど、実は「誰とでも」という状態ですごく受け身なことです。きちんと自分で選択していかないと、相手次第でストレスがかかってきてしまいます。”

”みんなと仲良くしようと思っているのに、相手に嫌われると「自分だってあまり好きじゃないのに、がんばって仲良くしようとしてるのになぜ?」とストレスが溜まってしまいます。相手が自分のことをどう思うかなんてわからないのに「みんなと仲良くしなくてはいけない」という常識の中にいるとそれすら忘れてしまい、コントロールできないものを無意識にコントロールしようとして、ストレスがかかってしまうのです。”

八方美人という言葉もあります。「仲良く」なくてもできるコミュニケーションもありますよね。
→あなたを苦しめる常識「みんなと仲良くしなきゃいけない」を読む

 


 

⑥なんでもかんでも努力しなくてもいい

⑥なんでもかんでも努力しなくてもいい

 

 努力をすることは美徳。果たしてそうでしょうか? 努力は大切ですが、努力しないで得た結果と、どうして優劣がつくのでしょう。

”努力をして何を得ているのか考えてみてください。結果に結びつくのが本来の姿で、努力したこと自体に満足していたら、それは結果が出なかった時の予防になってしまいます。努力をすることは大切ですが、どこで満足感を得るかが重要です。”

”最大限の努力で最大限の結果を得ようとするのではなくて、最小限の努力で最大限の結果を出すという方向に持って行けるかどうかが、とても大事になります。結果を出すために必要なことだけをやるからには「努力をしなくてはいけない」という常識は邪魔になってくるのです。結果と努力がちゃんとつながっているかどうかを見極めましょう。”

大切なのは努力をすることではなくて、その先の目標にあるはずです。何のための努力か、つらくなった時こそ考えて見ましょう。
→あなたを苦しめる常識「努力をしなくてはいけない」を読む

 


 

⑦自分は恵まれているほうだと思うのはやめよう

⑦自分は恵まれているほうだと思うのはやめよう

 

 「自分は恵まれている」と思うことは必ずしも、相手を思いやることにはつながりません。心から思っていないのであればなおさらです。

”誰もが「恵まれている」と思うであろう大富豪がいたとします。しかし彼はお金に執着がなく、「恵まれている」と言われても一切ピンとこないので、他人と比べて無理矢理自分は恵まれていると思い込もうとしても、感情はついてきません。ましてや自分より不幸な人がいるという思考は、やがて「あんなに不幸な人たちがいるのに自分は……」と、罪悪感につながります。ただでさえ感情と思考の不一致でストレスを感じているのに、さらにツラい思いをすることになるのです。”

”不幸だなと思うのだったら、自分は今不幸なんだと感じていることを認識することが大事です。どんな時でも「自分は恵まれていると考えなければいけない」と常識で自分を保とうとするのは、すごくストレスになります。近ごろブラック企業が大きな問題になっていますが、ニュースで報じられるのは深刻なケースであることが多く、「それに比べたら自分はまだまだ」という考えに陥りがちです。「それに比べたら」と考えてしまうと、自分の幸せとの対話を辞めてしまっていることになります。自分にとってどんな働き方が良いのか、今の仕事は自分の幸せに繋がっているのか考えてみてください。”

自分のしあわせの形を決めるのは自分次第。他人と比べるのではなく、自分自身と対話して、つかみましょう。
→あなたを苦しめる常識「自分は恵まれていると考えなければいけない」を読む

 


 

⑧言い争いをしてもいい時がある

⑧言い争いをしてもいい時がある

 

 和を重んじることは、組織に生きる身としては当然のこと。そのうえで意見をぶつけたいと思ったならば、それなりの理由があると思います。

”敵をつくりたくないという感覚は誰にでもあります。しかしステップアップする時は、ライバルのような存在がいたりしませんか? 大企業は常にライバル企業と戦って成長しているし、チーム内で競争があった時に競争相手をしっかりと認識して勝負したら、自身のパフォーマンスも上がったなんてことはよくある話です。本当に戦いたくない人は戦わなくてもいいと思いますが、戦いたい人は戦って得るものもあると思います。”

”ぶつかってまで自分の意思を貫くことには責任が伴います。そのプレッシャーの中で選んだ行動がぶつかることなのであれば、それはその人の幸せにつながっていることだと言えます。そのための手段を「人と争ってはいけない」という常識で押し込めることは、ストレスです。”

これもやり方の問題ですよね。声を荒げたり、ましてや手を上げたりなんてもってのほか。きちんと筋立てて意見を戦わせれば、1+1以上の効果が得られることもあるでしょう。
→あなたを苦しめる常識「人と争ってはいけない」を読む

 


 

⑨たまにはうぬぼれてもいい

⑨たまにはうぬぼれてもいい

 

 とかく「出る杭は打たれ」がちな社会です。それが結局才能の芽を摘んでしまい、組織の未来を消してしまっていたとしたら……。

”自分で自分のことを天才だと思える瞬間なんて、なかなか味わえるものではありません。その多くは調子に乗ったり、うぬぼれただけなのかもしれませんが、多くの人が見つけられずにいる”自分の才能”に気付いた瞬間なのかもしれません。頭ごなしに否定してしまって、もしかしたら偉大な才能の芽を摘んでしまうことになる可能性もあります。”

”中には調子に乗らせたほうがいい人もいます。調子に乗って失敗すれば、前述したように「有頂天」だ「うぬぼれ」だと叩かれるであろうことは周知のとおりですが、そのうえで調子に乗れるような人は、プレッシャーにも強く、結果に責任を持てている証拠なのです。それを後押ししているのは”自己肯定感”です。自分の才能を認め、それが自分や組織の目指す結果とつなげられれば、たしかな自信とともに取り組めます。この状態で責任を背負いながら結果を出せれば、その才能はさらに伸びると思います。”

褒められて伸びるタイプ、なんて自分で言うことではありませんが、宣言することで自分を追い込むタイプ、と置き換えて認識してもらえれば、接され方も変わってきそうです。
→あなたを苦しめる常識「自分を天才だと思ってはいけない」を読む

 


 

⑩あきらめの良さも必要

⑩あきらめの良さも必要

 

 粘り腰もたしかに必要。でもそのあきらめの悪さが、視野を狭くしてしまっている可能性も考えてみませんか?

”何かをあきらめることは勇気が要ります。あきらめないでがんばることが美徳とされることは多く、それは努力して結果が伴わなかった時にも「あきらめずにがんばったこと」として評価されがちです。しかし、なかなか目標を達成できない時ほど、「あきらめずにがんばることが成功に繋がる」という考えにハマってしまいがちです。”

”たとえば自身のサイトに集客したいと思った時に、考えに考え抜いて周りを説得した、とっておきの策でチャレンジしていたとします。自信があるときほど「結果が出ていない」という事実は受け入れがたいものですが、冷静に現実を見つめ、「続ければいつか結果が出る」と考えるのではなく、結果が出ていない以上、別のアプローチを考えてみることも必要です。「あきらめてはいけない」という常識にとらわれなければ、集客方法を変えてみたり、自身で集客すること自体はあきらめて、集客を得意とする人や企業と手を組むなど、思い切った発想の転換も出てくるはずです。”

「あきらめが肝心」と聞くと、身を引くことだけを浮かべてしまいます。しかし、勇気ある撤退は次の一手を生み出すきっかけになり得ます。
→あなたを苦しめる常識「あきらめてはいけない」を読む

 


 

あなたがもし、これらの常識に囚われていたとしたら、考え方が変わるだけでストレスの大半は解消されることでしょう。仕事上のストレスは見方によっては、成長のための糧になることもあります。まずは考え方の幅を広げてみませんか?

 

監修 森川陽太郎(もりかわ・ようたろう)
株式会社リコレクト代表取締役/OKラインメンタルトレーナー
1981 年東京生まれ。元サッカー選手。スペインやイタリアでプレー。その後心理学やメンタルトレーニングを学び、27歳で株式会社リコレクトを設立。「OKラインメンタルトレーニング」という独自のトレーニング方法を展開。様々なスポーツの日本代表選手をサポートし、ミス・ユニバース・ジャパン講師や大手企業研修など多方面で活躍中。
ホームページ
公式ブログ

Photo by Thinkstock/Getty Images

 

■オススメ記事はコチラ

 

     

【メンズホロス】produced by リーブ21 TOP

ページTOPへ